
800字の小論文を書く際、何から書き始めればよいか迷う方は少なくありません。
文字数が限られているため、構成を事前に固めておかないと、途中で話が発散したり、結論がまとまらなかったりする可能性があります。
本記事では、800字の小論文で評価される基本構成と文字数配分のテンプレート、そしてそのまま参考にできる例文を具体的に解説します。
800字小論文の基本構成
小論文の基本は、「序論・本論・結論」の三段構成です。
序論では設問に対する自分の立場を簡潔に示し、本論ではその立場を支える理由や具体例を展開し、結論では全体をまとめて主張を再提示します。
この流れを守ることで、論理が通りやすく、採点者にも伝わりやすい文章になります。
序論の役割
序論では、設問に対して自分の立場や主張を明確に示すことが求められます。
800字の場合、序論は全体の約2割、つまり120〜160字程度が目安とされます。
ここで注意したいのは、序論を説明に費やしすぎないことです。
序論は主張の提示に集中し、詳しい説明は本論に譲る形が自然です。
本論の役割
本論は小論文の中心であり、全体の約6割、つまり480字前後を使って論を展開します。
ここでは、序論で示した主張を支える理由・根拠・具体例を示すことが重要です。
800字では本論を2つの段落に分け、それぞれ異なる理由や視点を示すと論理が整理されます。
また、反対意見に対する簡単な応答を入れると、論旨に深みが出ます。
結論の役割
結論では、本文全体をまとめ、主張を再度言い直して締めることが求められます。
結論は全体の約2割、つまり120〜160字程度が目安です。
新しい論点を持ち出すのではなく、序論と本論で述べたことを踏まえて、簡潔にまとめる形が適切です。
文字数配分のテンプレート
800字の小論文では、序論2割・本論6割・結論2割の配分が一つの基準になります。
具体的には、以下のような配分が考えられます。
- 序論:120〜160字
- 本論①:240字前後
- 本論②:240字前後
- 結論:120〜160字
この配分を意識しておくと、途中で文字数が足りなくなる、または余りすぎるといった事態を避けることができます。
また、指定文字数の9割〜10割に収めることが望ましいとされます。
800字指定なら、720字以上800字以内を目指すことが一般的です。
受かる小論文の書き方
評価される小論文は、単に意見を述べるだけでなく、根拠が筋道立っていることが特徴です。
そのため、PREP法(Point→Reason→Example→Point)を意識すると、論旨がぶれにくくなります。
設問を正確に読み取る
まず、設問が「何を答えるべきか」を正確に把握することが重要です。
設問に「理由を述べよ」とあれば理由を中心に、「具体例を挙げよ」とあれば具体例を充実させる必要があります。
設問の要求を外した内容を書くと、どれだけ文章が整っていても評価されにくくなります。
構成メモを作る
いきなり本文を書き始めるのではなく、構成メモを作ることが推奨されます。
序論で何を述べるか、本論でどの理由と具体例を使うか、結論でどうまとめるかを箇条書きで整理すると、本文がスムーズに書けます。
構成メモは簡潔なもので構いません。
段落分けを意識する
800字でも、段落分けを明確にすることで論点が整理され、読みやすくなります。
序論、本論①、本論②、結論の4段落構成が基本です。
段落の切り替えは、話題の転換点で行うと自然です。
文体は「だ・である調」で統一
小論文では、一般に「だ・である調」で書くことが求められます。
「です・ます調」は親しみやすい印象を与えますが、論文としての形式を保つためには「である調」が適切とされます。
ただし、試験や大学によっては指定がある場合もあるため、事前に確認することが望ましいです。
800字小論文の例文テンプレート
以下に、800字の小論文例文を示します。
テーマは「情報化社会において、若者はどのようにメディアリテラシーを身につけるべきか」とします。
【序論】
現代の情報化社会では、膨大な情報が瞬時に拡散され、真偽の判断が難しい状況が生まれている。若者は、情報を受動的に受け取るのではなく、批判的に吟味する力を身につける必要がある。そのためには、学校教育の場でメディアリテラシー教育を充実させることが重要である。
【本論①】
第一に、情報の発信源を確認する習慣を養うことが求められる。インターネット上には、信頼性の低い情報や偏った意見が多数存在する。若者は、情報の出所を調べ、公的機関や専門家の見解を参照することで、情報の信頼性を判断できるようになる。こうした習慣は、日常的な情報収集の中で意識的に訓練することで身につけることができる。
【本論②】
第二に、複数の情報源を比較する視点を持つことが重要である。一つの情報だけに依存すると、偏った理解に陥りやすい。異なる立場や視点から情報を集め、比較検討することで、より客観的な判断が可能になる。学校教育では、ニュース記事や統計データを複数比較する授業を取り入れることで、こうした視点を育てることができる。
【結論】
以上のように、若者は情報の発信源を確認し、複数の情報源を比較する習慣を身につけることで、情報化社会において適切な判断を下せるようになる。学校教育がその基盤を提供することで、社会全体のメディアリテラシーの向上につながると考えられる。
例文のポイント解説
序論のポイント
序論では、現状認識と自分の立場を簡潔に示しています。
ここで注意したいのは、背景説明に文字数を使いすぎないことです。
序論は主張の提示に集中し、詳しい説明は本論に譲る形が適切です。
本論のポイント
本論では、2つの段落に分けて、それぞれ異なる理由を示しています。
「第一に」「第二に」といった接続語を使うことで、論点の切り替えが明確になります。
また、それぞれの理由に対して具体的な方法や例を添えることで、説得力が増します。
結論のポイント
結論では、本論で述べた内容を簡潔にまとめ、主張を再度言い直して締める形になっています。
新しい論点を持ち出さず、序論と本論の内容を踏まえてまとめることが重要です。
書くときの注意点
過度な主観を避ける
小論文では、「私はこう思う」という主観だけで終わらせないことが重要です。
「なぜそう思うのか」を理由や根拠で支える形にすることで、説得力のある文章になります。
不要な言い回しを削る
800字という限られた文字数では、冗長な表現や繰り返しを避けることが求められます。
「〜ということが言える」「〜と考えられるのではないだろうか」といった回りくどい表現は、「〜である」と簡潔に言い切る形に整理すると、文字数を節約できます。
指定文字数を守る
指定文字数の9割未満や、10割を大幅に超える文章は、評価が下がる可能性があります。
構成メモの段階で文字数配分を意識し、書き終えた後に必ず文字数を確認することが望ましいです。
NG例とその改善
以下に、よくあるNG例とその改善方法を示します。
【序論】
現代社会は情報化が進んでいます。インターネットやSNSが普及し、若者も多くの情報に触れています。しかし、情報の中には正しくないものもあります。だから、若者はメディアリテラシーを身につける必要があると私は思います。
このNG例では、「です・ます調」が混じっている点、主観の表明が弱い点、論点が曖昧な点が問題です。
以下のように改善すると、論旨が明確になります。
【序論】
現代の情報化社会では、膨大な情報が瞬時に拡散され、真偽の判断が難しい状況が生まれている。若者は、情報を受動的に受け取るのではなく、批判的に吟味する力を身につける必要がある。そのためには、学校教育の場でメディアリテラシー教育を充実させることが重要である。
改善後は、「である調」で統一され、主張が明確になり、論点がはっきりしています。
まとめ
800字の小論文では、序論・本論・結論の三段構成を守り、文字数配分を意識することが重要です。
序論で立場を示し、本論で理由と具体例を展開し、結論でまとめる流れを守ることで、論理的で評価される文章になります。
また、構成メモを作ることで、書き始める前に論の流れを整理でき、本文がスムーズに書けるようになります。
まずは今回紹介したテンプレートを参考に、自分のテーマで構成を組み立ててみることから始めてみてください。